黒みつ牛ドッグ新聞掲載

しずくいし地産地消の夕べ 約200人の舌を魅了 盛岡タイムス

写真  食材の宝庫「雫石町」を発信しようと22日夜、しずくいし地産地消の夕べ(同実行委員会主催)が盛岡市盛岡駅前北通のホテルメトロポリタン盛岡ニューウィングで開かれた。5回目となる今年は、会場を雫石町から盛岡市に移しての開催。雫石で育った食材で約200人をもてなし、関係者らは盛岡地域の消費拡大に期待した。 
 どぶろく「一の雫」の「赤」で乾杯し、開宴。同ホテルの料理人らが腕を振るったごちそうがバイキング形式でずらりと並び、参加者は心ゆくまで雫石の味を堪能した。町からはしずくいし料理研究会、町農業経営者協議会の9団体、町産直協議会の6団体が出店。各種野菜や南部かしわなどを提供した。 
 初出店は雫石チーズ工房、しずくいし森の粉屋さん米米屋、ちくまヶ丘農場。米米屋とちくまヶ丘農場は、米粉のクロワッサンに黒みつ牛の切り落とし風ローストビーフをサンドした「黒みつ牛ドッグ」を提案した。 
 そのほか雫石牛のサーロインステーキやチーズ風味のエビチリソースなど多国籍料理をはじめ、しずくいし料理研究会いなか料理グループは重箱を使った「重っこ料理」で町の農村ならではの食文化を発信した。  
 滝沢市から訪れた佐生正代さん(66)は2回目の参加。「昨年よりグレードアップした印象。雫石牛は霜降りがちょうどよく、軟らか。野菜は珍しい品種などいろんな種類を作っているので、普段は産直を重宝している。また来年も期待したい」と笑顔だった。 
 同じく2回目の蟹江健二さん(44)は東京都からの参加。「肉も野菜もおいしい。特に野菜は生で食べてもすごくおいしい。地元の方は当たり前に食べているもので感じないかもしれないが、特別に何もつけなくても、野菜の味がきちんと伝わる」と感激していた。 
 実行委員会長の櫻田久耕副町長は「他の産地と比べて、雫石は品目が多岐にわたり、多様なメニューが提案できる。全ての食材を雫石のブランドとして売り込んでいきたい。何よりの売りは、作っている人たちの心が味に全部表れていること」などと自らPRしていた。     2014年(平成26年)9月24日

加工品で農・食コラボ 雫石町農業経営者協が交流会

写真  雫石町内の認定農業者で組織する町農業経営者協議会(櫻糀哲也会長、会員300人)は5日、第9回しずくいし農と食を結ぶ交流会を同町上曽根田の町中央公民館で開いた。岩手支援の鈴木勝美代表取締役による講演「小さな農家が目指す加工・販売」や雫石生まれ、雫石育ちの農産加工品を囲んだ交流会を通じ、「農と食」で町の発展を期した。生産者や料理人、宿泊業者など約80人が参加した。
 交流会で出された加工品は、町内外の20社が手掛けた。雫石牛はミニステーキや小籠包、南部かしわは燻製に。ワサビのビネガーやニジマスの甘露煮、どぶろくなど、約50品目が並んだ。
 長山街道で花工房らら倶楽部を運営する姫園芸は、瓶詰の新商品を発表。赤いバラの花びらを粉末にした紅茶、ハーブ塩とハーブ胡椒(こしょう)の3種類で、2月から3月までの期間限定で販売を始めている。
 同社の鹿又伸一さん(40)は「いかに新鮮なうちに乾燥させて、赤や緑を鮮やかに出すかに苦労した。ハーブの調味料はマヨネーズと塩麹を混ぜるだけでおしゃれなディップソースになる。改良を重ねながら、拡販に力を入れたい」と話していた。
 岩手山麓で黒みつ牛を育てる、ちくまヶ丘農場からはソフトジャーキー。黒みつ牛は、蜂蜜と黒砂糖をブレンドした飼料で育て、ビタミンEやコレステロールを下げるとされるオレイン酸が豊富に含まれているという。ジャーキーは新たな試みで、加工段階で出る端材を活用した。
 黒みつビーフグループ県販売推進本部長で同社の吉澤貞男代表(55)は「岩手と宮城、福島と茨城の9人グループで育て始めた牛。精肉販売の許可は取れているが、自社で加工はできない。加工し、販売してくれるところを探している」と仲間を求める。
 その声に反応した仲間が、しずくいし森の粉屋さん・米米屋(まいまいや)。同社の米粉パンは、もちもちの食感となめらかな舌触りが特徴。生地に黒みつ牛の刻み肉や牛粉を混ぜ、黒みつ尽くしのバーガーがお目見えした。
 瀬川千春代表(54)は「おいしい肉をパンにという発想は前からあったが、今年に入ってやってみようとなった。パンそのものは、思ったよりも肉の味が出た。米と牛肉は合う。次のステップは販売。盛岡の店舗を起点にできれば」と話していた。
 櫻糀会長は「幻のチョウのチョウセンアカシジミを増やす取り組みもしているが、アカシジミは環境の整った水のきれいな地域にしか生息しない。貴重なチョウが飛ぶ水のきれいな雫石で育った農産物の加工品を自信を持っておすすめしたい」と食の宝庫、雫石を発信する。     2014年(平成26年)2月7日